作品内容
東和株買い占めが進み、遠からず表舞台に出なければならないことを悟った雅彦は、起業家としての実績を作るために「パール商事」を設立した。利益を度外視して業績を上げるやり方で、会社は急成長していく。そして遂に、パーティで矢島慶三と顔を合わせた雅彦は、正面切って東和への挑戦を宣言した。ファッション・モデルをしていた中西江梨子を秘書に採用し、事業を進めていく。もう警察の追求は免れていた雅彦だったが、ただ独り蛇沼刑事のみが、雅彦の犯行を疑い、密かに捜査を続けていた。幼い頃両親を殺した男を、刑事になってまで追い続けて捕まえた、どこか雅彦と共通する、執念の男である。