作品内容
2047年、全面核戦争によって地球上は荒廃し人類がほとんど死に絶えた中で、生き残ったひとにぎりの者たち……他人や肉親の屍肉を漁るのはもはや当然、それどころか生まれてきた子供までも喰らうための食糧として備蓄する彼ら……その浅ましさは、もはや人間とは呼べないもの、人の形をしたバケモノと成り果てていた。そんな中でただひとり、汚染をまぬがれた子供たちとともに懸命に生きようとする女がいた。その名は「愛」。カニバリズム、バイオレンス、エロティシズム。圧倒的な筆力で描かれる近未来社会譚。ー―愛と子供たちに救いはあるのか?